「文藝春秋」と「中央公論」の最新号を友人から借りる。
「文藝春秋」は、吉本隆明のインタビュー『「蟹工船」と新貧困社会』、中央公論は「平成文学の可能性を探る」という特集が組まれていて、津島佑子、川村湊、松浦寿輝の座談と加藤典洋のインタビューが掲載されている。
どちらも、ネットやケータイと文学の関わりについて触れていて、興味深かった。
吉本はインタビューの最後で、「言葉の根幹は沈黙」と言っている。「自己表出」に言語の「価値」を見る吉本ならではの視点。
座談会では、川村、松浦が「平成文学ベスト20」を選んでいる。うわあ、全然読んでないぞ。
阿部和重「シンセミア」の評価が高いので、近いうちに読もうと決意したのであった。
「文藝春秋」は、吉本隆明のインタビュー『「蟹工船」と新貧困社会』、中央公論は「平成文学の可能性を探る」という特集が組まれていて、津島佑子、川村湊、松浦寿輝の座談と加藤典洋のインタビューが掲載されている。
どちらも、ネットやケータイと文学の関わりについて触れていて、興味深かった。
吉本はインタビューの最後で、「言葉の根幹は沈黙」と言っている。「自己表出」に言語の「価値」を見る吉本ならではの視点。
座談会では、川村、松浦が「平成文学ベスト20」を選んでいる。うわあ、全然読んでないぞ。
阿部和重「シンセミア」の評価が高いので、近いうちに読もうと決意したのであった。
大澤真幸「不可能性の時代」(岩波新書)
大澤真幸、東浩紀、北田暁大、仲正昌樹って、ひとくくりにしてはいけませんが(北田と仲正はケンカしているみたいだし)、なんか、「感触」が似ています。
うまくいえませんが、4人とも胃腸とか、尿道とかの規格が同じであるような・・・
え、意味分からないですか。そうですね。どうもすみません。
大澤真幸、東浩紀、北田暁大、仲正昌樹って、ひとくくりにしてはいけませんが(北田と仲正はケンカしているみたいだし)、なんか、「感触」が似ています。
うまくいえませんが、4人とも胃腸とか、尿道とかの規格が同じであるような・・・
え、意味分からないですか。そうですね。どうもすみません。
私、タバスコ大好きです。ナポリタンなんぞ出てこようものなら、目を開けていられないくらいタバスコをぶちまけます。
ところで、先日ある人から「10円玉をタバスコに漬けておくときれいになる」と教えられ、早速実験。
あらら不思議、新品とまではいきませんが、くたびれた10円玉がピカピカ光り始めました。
えらいなあ、タバスコ。
この効能、認知度はいかばかりと「タバスコ 10円玉」で検索してみたところ、なんと3000件近くもヒット。そうですか、結構知られた話だったんですね。
ところで、先日ある人から「10円玉をタバスコに漬けておくときれいになる」と教えられ、早速実験。
あらら不思議、新品とまではいきませんが、くたびれた10円玉がピカピカ光り始めました。
えらいなあ、タバスコ。
この効能、認知度はいかばかりと「タバスコ 10円玉」で検索してみたところ、なんと3000件近くもヒット。そうですか、結構知られた話だったんですね。
今日は所用で久しぶりに札幌へ。
昼食は立ちソバでさっさと済ませて、本屋へ行ってきました。
札幌は本屋の再編が凄まじい。旭屋、紀伊国屋が駅周辺に大型店舗を展開したあおりで、大通地区の丸善は閉店。ところが、今度はジュンク堂が大通りの丸井デパートで、80万冊規模の書店を展開するらしい。ちょっと楽しみです。
一方で、駅前通のアテネ書房は、昔ながらのこじんまりとした街の本屋さんだが、品揃えがいいので、いつ行っても人がいっぱいだ。こういう本屋さんも、残ってもらいたいです。店を入って10秒以内に、目的の本にたどり着けるので、大変便利です。
ところで、ウワサには聞いていたが、どの本屋でも新潮文庫版の「蟹工船」が平積みに
なっていた。この勢いだと、ひょっとして映画化されるとか?
あれ、札幌は今日から「YOSAKOI ソーラン祭り」だったんですね。そういえば、大通りの方がなにか騒がしかったような・・・
昼食は立ちソバでさっさと済ませて、本屋へ行ってきました。
札幌は本屋の再編が凄まじい。旭屋、紀伊国屋が駅周辺に大型店舗を展開したあおりで、大通地区の丸善は閉店。ところが、今度はジュンク堂が大通りの丸井デパートで、80万冊規模の書店を展開するらしい。ちょっと楽しみです。
一方で、駅前通のアテネ書房は、昔ながらのこじんまりとした街の本屋さんだが、品揃えがいいので、いつ行っても人がいっぱいだ。こういう本屋さんも、残ってもらいたいです。店を入って10秒以内に、目的の本にたどり着けるので、大変便利です。
ところで、ウワサには聞いていたが、どの本屋でも新潮文庫版の「蟹工船」が平積みに
なっていた。この勢いだと、ひょっとして映画化されるとか?
あれ、札幌は今日から「YOSAKOI ソーラン祭り」だったんですね。そういえば、大通りの方がなにか騒がしかったような・・・
コメントをみる |

「悪役レスラーは笑う」森達也 岩波新書
森達也は、目の付け所が面白い。「竹田の子守唄」に焦点を当てた「放送禁止歌」も面白うございました。
グレート東郷といえば、私たちの世代には記憶の辺境に残っているプロレスラーである。その出自を追って、日本の「ねじれたナショナリズム」を浮かび上がらせる。
なるほど、こんなふうにナショナリズムにアプローチする方法もあったんですね。
ワタクシ的には、本年のベスト5に入る本になりそうな予感です。
森達也は、目の付け所が面白い。「竹田の子守唄」に焦点を当てた「放送禁止歌」も面白うございました。
グレート東郷といえば、私たちの世代には記憶の辺境に残っているプロレスラーである。その出自を追って、日本の「ねじれたナショナリズム」を浮かび上がらせる。
なるほど、こんなふうにナショナリズムにアプローチする方法もあったんですね。
ワタクシ的には、本年のベスト5に入る本になりそうな予感です。
今日から関東方面も梅雨入りとのことです。
北海道は、からりとしたいい天気です。どうもすみません。
むかーーーし、東京に住んでた頃、押入れの中に押し込んでいたパンツがカビのリゾート地と化したことがあった。「男おいどん」のようにキノコまでは生えなかったが、いやあ驚きましたね。
じとじとじとじとじとじとじとじと
いやだなあ。
北海道は、からりとしたいい天気です。どうもすみません。
むかーーーし、東京に住んでた頃、押入れの中に押し込んでいたパンツがカビのリゾート地と化したことがあった。「男おいどん」のようにキノコまでは生えなかったが、いやあ驚きましたね。
じとじとじとじとじとじとじとじと
いやだなあ。
永代橋から佃島を望む
2008年5月31日 東京 コメント (2)
えー、特に意味はないのですが、画像のアップロードを試してみたくて貼りました。
永代橋の橋詰公園から佃島方面を写したもの。流れているのは、春のうららの隅田川です。
いつぞや、東京駅から深川まで歩いてみようと思い立ち、永代通りを歩くのでは芸がないので、八重洲−日本橋−人形町−箱崎を巡って、ここで一休みしました。
林立するマンションはセレブ御用達だそうです。でも、埋立地にこんなモノ建てて、本当に大丈夫なんでしょうかねえ。
自分がここに住むことは決してありませんので、本気で心配しているわけじゃないですけど。
永代橋の橋詰公園から佃島方面を写したもの。流れているのは、春のうららの隅田川です。
いつぞや、東京駅から深川まで歩いてみようと思い立ち、永代通りを歩くのでは芸がないので、八重洲−日本橋−人形町−箱崎を巡って、ここで一休みしました。
林立するマンションはセレブ御用達だそうです。でも、埋立地にこんなモノ建てて、本当に大丈夫なんでしょうかねえ。
自分がここに住むことは決してありませんので、本気で心配しているわけじゃないですけど。
スーパーにお買い物に行ったところ、店内は運動会の歌が流れて、バナナだのいなりずしの皮だのが山積されていた。
そうか、世の中は運動会シーズンだったんだ。
それにしても、いまどきの子どもたちはバナナだのいなりずしを喜んで食べるのだろうか。わたしらがガキの頃は、大変なご馳走でしたが・・・
まあでも、たまには手作りの、ぱんぱんに膨らんだいなりずしを食べるのもよろしいと思います。「運動会のお昼はてりやきバーガーにフライドポテト」なんて話もよく聞くけど、私の町にはマックがありません。残念だったね、わが町の悪ガキ諸君。
そうか、世の中は運動会シーズンだったんだ。
それにしても、いまどきの子どもたちはバナナだのいなりずしを喜んで食べるのだろうか。わたしらがガキの頃は、大変なご馳走でしたが・・・
まあでも、たまには手作りの、ぱんぱんに膨らんだいなりずしを食べるのもよろしいと思います。「運動会のお昼はてりやきバーガーにフライドポテト」なんて話もよく聞くけど、私の町にはマックがありません。残念だったね、わが町の悪ガキ諸君。
「東京のお江戸をめぐる散歩コース50」(河出夢文庫)を拾い読み。
何を隠そう私は「東京フリーク」である。東京に関する本だけで、硬軟とりまぜ200冊くらいは持っている。私の町で「東京人」と「散歩の達人」と「荷風!」を定期購読しているのは、多分私だけである。都区内の地図は、7種類ほど持っている。最近は「区分地図」ではなく1万分の1のものが主流なので、大変分かりやすい。
あ、もちろん昭和40年頃の都電が走っている時代の区分地図も、ちゃんと持っています。
なぜこんなことになったのか。
近代の日本の小説は、多くが東京を舞台にしている。東京についてある程度の土地勘があると、肌で理解しやすいところがある。例えば漱石の「道草」で、姉夫婦が四谷の津の守坂に住んでいるなどというくだりがあったり、「彼岸過迄」で万世橋のあたりが登場したり、そんな時に、「ああ、あの辺ね」となるわけです。
そんなことから、東京の地理や歴史を調べたり、年に1回くらい街をぶらついたりしているうちに、はまってしまいました。
おかげさまで、地下鉄は路線図ナシで全く迷うことなく乗換えができるようになりました。大手町の巨大迷路も大丈夫です。人形町から神田の本屋街に行くときには、「人形町駅」ではなく、すぐそばの「水天宮前」から半蔵門線を使えば乗換えナシで行けるなどという、どーでもいいことまで覚えてしまいました。
まあ、つまらんことですが、でも村上春樹の「アフターダーク」は、渋谷に土地勘があると愉しさ倍増、ということは確かです。
何を隠そう私は「東京フリーク」である。東京に関する本だけで、硬軟とりまぜ200冊くらいは持っている。私の町で「東京人」と「散歩の達人」と「荷風!」を定期購読しているのは、多分私だけである。都区内の地図は、7種類ほど持っている。最近は「区分地図」ではなく1万分の1のものが主流なので、大変分かりやすい。
あ、もちろん昭和40年頃の都電が走っている時代の区分地図も、ちゃんと持っています。
なぜこんなことになったのか。
近代の日本の小説は、多くが東京を舞台にしている。東京についてある程度の土地勘があると、肌で理解しやすいところがある。例えば漱石の「道草」で、姉夫婦が四谷の津の守坂に住んでいるなどというくだりがあったり、「彼岸過迄」で万世橋のあたりが登場したり、そんな時に、「ああ、あの辺ね」となるわけです。
そんなことから、東京の地理や歴史を調べたり、年に1回くらい街をぶらついたりしているうちに、はまってしまいました。
おかげさまで、地下鉄は路線図ナシで全く迷うことなく乗換えができるようになりました。大手町の巨大迷路も大丈夫です。人形町から神田の本屋街に行くときには、「人形町駅」ではなく、すぐそばの「水天宮前」から半蔵門線を使えば乗換えナシで行けるなどという、どーでもいいことまで覚えてしまいました。
まあ、つまらんことですが、でも村上春樹の「アフターダーク」は、渋谷に土地勘があると愉しさ倍増、ということは確かです。
ヴィヨンのバームクーヘン
2008年5月28日 食べ物とある事情から、桜新町「ヴィヨン」のバームクーヘンを入手し、食す。
美味いです。
美味しいものを食べたときには、あまり辛気臭い本を読まないことにしましょう。
ということで、吉田健一のエッセイなんぞを眺めながら、今日は幸せに眠りましょう。
美味いです。
美味しいものを食べたときには、あまり辛気臭い本を読まないことにしましょう。
ということで、吉田健一のエッセイなんぞを眺めながら、今日は幸せに眠りましょう。
コメントをみる |

3日ほど所用で留守にしました。
あちこち動き回りながら、中山典之「実録囲碁講談」と内田樹「街場の現代思想」及びムック本の「江戸東京古地図」を読む。内田樹の「街場の現代思想」は大部前に出版されたもの。文庫で読めるようになりました。
内田本は山猫さんのイチオシである。ワタクシもウチダ先生の本は愛読しております。ウチダ先生は吉本隆明や加藤典洋と波長が合うらしい。おまけに、小田嶋隆を高く評価している。ワタクシも、吉本、加藤、小田嶋は「相当好き」の部類に属している。道理でウチダ本に共感するはずだ。
ということは、ウチダ先生は高橋哲哉や間宮陽介や鈴木道彦などとは、おそらく波長が合わないでありましょう。
あちこち動き回りながら、中山典之「実録囲碁講談」と内田樹「街場の現代思想」及びムック本の「江戸東京古地図」を読む。内田樹の「街場の現代思想」は大部前に出版されたもの。文庫で読めるようになりました。
内田本は山猫さんのイチオシである。ワタクシもウチダ先生の本は愛読しております。ウチダ先生は吉本隆明や加藤典洋と波長が合うらしい。おまけに、小田嶋隆を高く評価している。ワタクシも、吉本、加藤、小田嶋は「相当好き」の部類に属している。道理でウチダ本に共感するはずだ。
ということは、ウチダ先生は高橋哲哉や間宮陽介や鈴木道彦などとは、おそらく波長が合わないでありましょう。
三浦雅士「漱石 母に愛されなかった子」は、「拗ね者」としての漱石、「じゃあ消えてやるよ」というモチーフの反復、フロイドとの類似性など、新鮮な視点が提示されていて、面白かった。
漱石の生涯や作品の中に、ある一本のモチーフを見出そうという試みには、いくつか接してきた。
古くは「則天去私」を基点に全作品を読み解こうとした岡崎義恵。徴兵忌避への罪悪感に苛まされる漱石、という像を描いて見せた丸谷才一。作品に繰り返し表れる「三角関係」に着目する吉本隆明。
三浦の漱石論はその系列として読むことも出来るが、「現代思想」の元編集者という目で見てしまうせいか、丸谷のような強引さは感じられなかった。
うーん、でも、漱石は一色には染められない。ワタクシは、作家漱石の母胎は「文学論」であろうと思い込んでおります。
漱石の生涯や作品の中に、ある一本のモチーフを見出そうという試みには、いくつか接してきた。
古くは「則天去私」を基点に全作品を読み解こうとした岡崎義恵。徴兵忌避への罪悪感に苛まされる漱石、という像を描いて見せた丸谷才一。作品に繰り返し表れる「三角関係」に着目する吉本隆明。
三浦の漱石論はその系列として読むことも出来るが、「現代思想」の元編集者という目で見てしまうせいか、丸谷のような強引さは感じられなかった。
うーん、でも、漱石は一色には染められない。ワタクシは、作家漱石の母胎は「文学論」であろうと思い込んでおります。
今日はちょっと仕事がハードだったので、いつになくお疲れです。
こんな日の読書は、ちょっと気分転換に石田芳夫「五段になれる人なれない人」なる囲碁本を眺める。
ちなみに、ワタクシそんなに強くはありません。でも、囲碁ソフトにはまだまだ負けません。
こんな日の読書は、ちょっと気分転換に石田芳夫「五段になれる人なれない人」なる囲碁本を眺める。
ちなみに、ワタクシそんなに強くはありません。でも、囲碁ソフトにはまだまだ負けません。
コメントをみる |

春樹の新作はまだかなあ
2008年5月20日 読書最近はあまり現代小説を読んでいない。時々図書館で芥川賞受賞作など借りてくることがあるが、追っかけてみたいという作家はいないなあ。清涼院流水系統なんかも、一応チェックはしてるんですけどね。
そろそろ村上春樹の新作が出る頃合いなのだが。
春樹は妙に律儀なところがあって、長編−中篇−短編というサイクルで本を出している。
最近では「海辺のカフカ」(長編)−「アフターダーク」(中篇)−「東京奇譚集」(短編)と出ているので、次は2巻もしくは3巻の長編でありましょう。
期待しております。
そろそろ村上春樹の新作が出る頃合いなのだが。
春樹は妙に律儀なところがあって、長編−中篇−短編というサイクルで本を出している。
最近では「海辺のカフカ」(長編)−「アフターダーク」(中篇)−「東京奇譚集」(短編)と出ているので、次は2巻もしくは3巻の長編でありましょう。
期待しております。
コメントをみる |
